KUMAGAYA PLACE – 地域共創型スペースの自律的運営に向けた実践

Client: 高崎ターミナルビル株式会社

地域の魅力が集まる情報発信拠点

熊谷駅ビル6Fに地域共創型商業スペースとして、「クマガヤプレイス」を開業しました。施設の中核となるカフェ(PLACE COFFEE)のほか、ホール、キッズスペースを併設した情報発信スペースです。
地方中核都市の駅ビルの遊休スペースを活用し、デザイナーが駅ビル事業者と共同で運営するカフェ&コミュニティスペース。かつての駅周辺の賑わいを取り戻すべく、地元事業者はじめ地域の人たちとDIT(Do It Together)することで、“自立的“で“吸引力“ある場づくりを実践していきます。行政をも巻き込む取り組みとして広がりつつあります。

【NEWS】クマガヤプレイスがグッドデザイン賞(2019)を受賞しました!
https://www.g-mark.org/award/describe/49764

<プロジェクトの背景>
埼玉県北部最大の都市、熊谷市の駅ビル最上階にある遊休スペースの利活用を目指すプロジェクト。
多くの地方中核都市同様、熊谷駅周辺も中心市街地の空洞化が進行している中、駅ビルも開業後30年が経過し、当該フロアのテナントには駅ビル事務所や貸しホールのほか空き区画も散見され、寂れた印象だった。

我々は、駅ビル事業者の依頼を受け、2017年4月に同フロアの一部(約400㎡)を改修。貸しホールの機能を残しながらも、カフェを中核に地域コミュニティの情報発信及び活動拠点としての再生を目指した。

また熊谷という土地に縁もゆかりもないデザイナーが地域に入り込むためには、自らリスクを負うことが必要だと考え、カフェ区画(約60㎡)をマスターリース、さらに地元キーマン(カフェ事業者)と合弁会社を設立。
駅ビル最上階の有休スペースをパブリックな空間と捉え、地元事業者や市民が集い“一緒につくる場”として日常的な賑わいを生み出している。

<現状と成果>
駅ビル事業者のコスト負担を抑えつつ、“みんなでつくる”をコンセプトとし、内装の改修は最低限に抑えた。
合弁会社をハブに地元事業者のコラボレーションを促進するコミュニティカフェをオープンし、これを中核にイベントスペースを併設した。
開業後はカフェスタッフ(=コミュニティマネージャー)を中心に、テナントだけでなく地元事業者や駅ビル事業者が自主的に集まるコミュニティ会議を定期的に実施。毎月開催のマーケットイベントは、2019年5月時点で全23回を数え、延べ239組の地元事業者が出店した。さらにカフェ内では、有志が持ち寄りでイベントを企画。

現在では、ほぼ毎日イベントやワークショップが行われるなど、自立的運営を実現している。こうした地道な取り組みを続けることで、自然と街のキーマンやアクティブなプレーヤーが集うとともに、行政や観光協会からの認知も高まり、隣接空き区画に「FMクマガヤ」が開局(19年4月)した。

企画・制作  株式会社リライト
設計     株式会社リライト建築・不動産事業部
カフェ運営  株式会社リライトカフェ事業部(ホシカワカフェ共同運営)
地元協力店舗 アキモトコーヒーロースターズ
パブリックダイナー
ウスキングベーグル
麦雑穀工房マイクロブルワリー
芋屋TATA
ころぽっくる(2019年4月末閉店)
Raw Souk
ほか多数

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